櫻井焙茶研究所の煎茶体験|藤枝“在来種”の旨味と渋味、羊羹との相性が際立つ一杯

以前から訪れてみたいと思っていた、櫻井焙茶研究所へ。

時間の都合もあり、今回はゆっくりとコースではなく単品での煎茶を頼むことにしました。

煎茶には、小さな和菓子とお漬物が添えられています。最初に器が置かれた時点で、もうこの店の空気感に引き込まれるようでした。空間全体が“しつらえ”の連続で、静かにお茶へと意識を向けさせてくれます。

目次

櫻井焙茶研究所

櫻井焙茶研究所

櫻井焙茶研究所については、以前訪れた「SABOE TOKYO」の記事をご参考までに。

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場所は青山スパイラルの5F。

エレベーターを出て右にあります。

店内は大きく2つに分かれており、手前が茶の販売、レジ、茶の焙煎をする場所です。そして奥が茶室をイメージするような茶カウンター。

藤枝「在来種」という選択

煎茶の茶葉は6種類のラインナップから選べました。

その中で私が手を伸ばしたのが、**静岡県藤枝の「在来種」**というお茶。

在来種といっても、これは“特定の品種名”ではありません。

その土地で長く育ってきた茶樹そのものを指し、藤枝の風土がそのまま茶葉の個性になっているものです。

ひとくち目から、旨味と渋味のバランスの良さが際立ち、思わず姿勢を正したくなるような味わい。「これぞ日本茶」と感じさせてくれる輪郭のはっきりした煎茶で、一緒に添えられた羊羹との相性が驚くほど良い。甘味が旨味を引き立て、茶の渋味がまた甘味を締めてくれる。その往復運動が心地よく、まさに“丁寧な一服”でした。

煎茶は3煎までいただくことができ、温度を変えながら淹れられた2煎目、3煎目もどこか輪郭が崩れず、程よい渋味の余韻が続くのが印象的でした。

丁寧な説明と、整えられた空間

店内は余白のある静かな空間で、視線を向けるたびに、選び抜かれた素材やしつらえの意図が伝わってきます。カウンターでの撮影は基本禁止。非常に趣があり、照明、内装、茶器、すべてが品のある空間です。

コの字型のカウンターの中で店員さんが丁寧にお茶を淹れてくれます。その様子も見ることができて非常に楽しい。そして、一つひとつの茶葉の特徴や淹れ方の意味を丁寧に説明してくれるので、味わいだけでなく“体験”として満足感が残りました。

今回の購入品 ― Callとの茶、高知・大豊の碁石茶

帰り際、気になったお茶を2つ購入しました。

1つは、同じくスパイラルの5Fにある【Call】と【櫻井焙茶研究所】がコラボしたブレンド茶。

Callとコラボした茶葉はそんな感じ。

緑茶、ブルーベリー、レモングラス、柚子が入っています。

華やかで爽やか、そして茶の渋味もあり、お茶のような紅茶のような。

そして、もう1つは高知・大豊の「碁石茶」を購入。

発酵の奥深さが魅力の碁石茶。

茶葉。塊になっていて、そのまま淹れてもいいし、割って淹れてもいいそう。

味はというと、最初は少し驚くほど複雑で、ん?と思いましたが、飲めば飲むほどクセになるような味わい。

いろんなお茶を楽しめて、空間も良くて、店員さんも親切丁寧。

また行きたいと思います。

次はコースで抹茶を頼もうと。

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この記事を書いた人

元インハウスのプロダクトデザイナー。三角屋根の小さなお家で、妻と息子とチワワと生活しています。

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