愛用しているカメラ、SONY RX1RM2 のマニュアルフォーカスが動かなくなりました。
ピントリングを回しても反応せず、まるで空回りしているような感覚だけが指に残ります。
修理に出すべきか、それとも新しく発売された後継機 RX1RM3 に買い替えるべきか──。
しばらく迷いながら、カメラを手に取りじっと眺めていました。

RX1RM3は確かに優れたカメラ。でも…
RX1RM3は、間違いなく素晴らしいカメラだと思います。
新しい6000万画素センサーや、**AIによるオートフォーカス(AF)**など、技術的な進化は目を見張るものがあります。
操作レスポンスも大きく向上し、完成度という意味では確実に“今”を感じさせる一台です。
ただ、私が撮る被写体は主に35mm単焦点で日常の光景を静かに切り取るようなもの。
そうした撮影においては、超高画素やAIの補助がなくても十分だと感じています。
むしろ、構えるまでの「間」や「呼吸」を大切にできるのが、このカメラの良さでもあります。
RX1RM2とRX1RM3のサイズ・重さ比較
外観も比較してみました。


RX1RM3は、前面と上面の要素や造形がすっきりと整理され、見た目の印象はより洗練されています。
RX1RM2で少し気になっていた「情報の多さ」が整い、デザイン的にも成熟を感じました。
ただ、実際に手に持つと、ほんの少し質感が違って感じられました。サイズはほとんど同じですが、実際にRX1RM3を手にしてみると、ほんの少し大きくなったことが分かります。
RX1RM3はほんの少し大きくなりましたが、約27g軽くなっています。
RX1RM2:113.3×65.4×72.0mm/約507g
RX1RM3:113.3×67.9×74.5mm/約498g
その数十グラムの差が、手のひらで感じる「密度感」や“持ったときの落ち着き”を変えているのかもしれません。
修理費の見積もりと、再び迷い始めたこと
最終的に、RX1RM2を修理する方向で見積もりをお願いしました。
ところが、提示された金額を見て、再び悩みが生まれました。
修理費は約10万円ほど。(状態により金額は異なりますと思いますが)
この金額は決して安くありません。
「それなら、もう少し足してRX1RM3を買うべきでは?」という考えも頭をよぎります。
さらには、以前から気になっていたライカQ2も買い替え候補として一度真剣に考えました。
Q2のデザインや質感、そしてライカらしい描写力にはやはり惹かれます。

けれど、実際に比較してみると、フルサイズセンサーを搭載しながらこのコンパクトさを実現しているカメラは、やはりRX1シリーズしかないという結論に至りました。
私にとって、カメラの「サイズ」はとても重要です。
撮りたいと思った瞬間にすぐ取り出せて、手のひらに収まる安心感。
それがあるからこそ、日常の一瞬を自然に記録できる。
RX1RM2は、そのバランスが完璧に近いのです。



修理という選択
迷いながらも、私はいま改めて考えています。
壊れたカメラを直して使い続けることには、手間も費用もかかります。
けれど、長い時間を共に過ごしてきた道具には、性能だけでは測れない価値がある。
最新機種に買い替えることはいつでもできますが、
このカメラで撮ってきた時間や、指先に残る感触は、もう一度得ることはできません。
修理するか、それとも新しい一台を迎えるか。
いまはその間で静かに考えているところです。
「どちらの選択にも、正解はない。」

ただ、もう少しだけこのカメラと向き合ってみようと思っています。
MFは使えなくてもAFは使えるからね。


 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			
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